時計の電池交換/dunhill ミレニアム多軸カレンダー
2012年11月21日お預かりのdunhill ミレニアム多軸カレンダー電池交換メンテナンスです。ところが電池交換では終わらず長くなりましたが。
2本届いたうちの1本。
Dバックルの腕時計。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で右が裏蓋記載。
センターラグピンが錆びておりますが外せるか?
センターラグピンも洗浄して綺麗になりました。
何とか外れました。ただ革ベルトの片方が剥がれて千切れかけております。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
ケースの内側もチェックします。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
裏蓋も洗浄して綺麗になりました。
バックルも洗浄で綺麗になったところで。
ベルトを取り付け電池交換メンテナンス完了です。カレンダーを合わせず時間だけ合わせて送っておけば何でも無い電池交換メンテナンスで終わっておりました。ところが!
この「カレンダー合わせが厄介」。
早送りが出来ないですから月を合わせるには何週、針を回さないといけないか。
針を24時間分(2週させて)回して一日進み。それで8ヶ月分進めるとなると指が痛い。
もう止めて「ご自分で宜しくお願いいたします。」で送ろうかとも思いながら回していたら急に「バリッ!」と何かずれた感触。
そのままでは動いても時間を合わせが出来ないので時計として使えない。
「これって私の責任?」まぁ、小さな歯車を交換でしょうから若干なら被ればいいか!軽く考えておりましたが。
ところが職人さんに託していても部品が入らない。
「職人さんも分解したまま机に放置は他の修理の邪魔になるので嫌います」
ところが部品が入っても合わなかったり。入れば他の部品も壊れている事が発覚。
ところが、それにはバラバラになるまで分解する必用が。
職人さんも事情を説明したら特別に安くやって上げると言う事でしたが。
このムーブメントの複雑なこと、写真撮りながらの分解修理となっていき。
また交換必須の部品発覚ですが入手が分からない。年末も近づいて来る。
職人さん、この時計に掛かると他の仕事が出来ないと。
もう、これ以上のご迷惑おかけしては・・・さてどうする。「ムーブメント交換」か
でも費用が4・5万円は掛かる・・・。
となるとオークション物色。でも普通のミレニアムでは無いモデル。
出品されている訳が無い。
「ムーブメント交換」の手配で進めておりましたが入手が困難。
と、そこへ「オークション・アラート」が入って来て同じモデルが出品されたでは。
しかも「良品で可動品」でも落とせるか?
それが何と35.000円で落札!今年はついているかもと思える出来事でした。
落札品に付いていた交換用バンドもカットされて使えますからお付けします。
職人さんも「手間だけ掛かったが、アンタも出費が大きかったし、ワシは作業から開放されたので手間賃はタダで良いよ。」と言う事で涙ちょちょキレ。
まさかオークション調達の費用と職人さんの手間賃とまでは請求出来ませんわ。
という事で11月預かりが年末まで掛かりましたが、年内発送する事が出来ました。
この経験から希少モデルは「何かあった時は50.000円までOK」の了解が無いと断る事にします。
その断る言い訳用に使わせて頂きます都合、長々と記載させて頂きました。