時計の電池交換/HERMES MEDOR

2013.10.8お預かりのHERMES MEDOR電池交換メンテナンス&表蓋の修正です。

独特のデザインですが中央のピラミッドが蓋になります。
時間を見るときはこの様に蓋を開けてみます。
ただ本来は強力なバネですから写真の状態では止まりません。
バネが折れて効いておりませんからブラブラ状態。

蓋は修理せず取ってしまえば時計としては使いやすくなります。
言い換えればデザイン維持のために、使いにくくする修理でもありますね(^_^;)

革ベルトのピラミッドは裏側からネジで固定されております。これだけ大きな思い装飾ですから貼り付けでは固定できないでしょう。

裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

蓋を外しますがバネが折れております。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

本来は「バネの交換」ですが、部品がありませんから。バネの右側の巻いてある端を伸ばして足にします。「蓋のバネ修復・参照」

短くなった分、隙間が空き。当然バネの力も弱くなります。キツイ目に入れる事も可能ですが、こちらの手間がたまったものではありません。
また、既に折れているという事実がある訳で、キツく入れるとまた折れる可能性が高くなります。

蓋の取付完了、次はムーブメントを戻します。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。

先にも言った、緩い目でしか修正不可ですから”重い蓋”を下側にすれば重力で蓋が浮きます。勢いをつけて返せば右の写真の様になりますが、使用でパカパカはしないでしょう。
この裏蓋、指では閉まらず「プレス器」ですが、どうやって上下にプレスする??で
悩みました何とか閉めました。

ご使用も憩いよく”ガバッ!と開けてはダメ”です。そろっと、開けて時間を見てください。
バネが金属疲労を起こしている事を忘れてはいけません。

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