時計の電池交換/HERMES MEDOR メドール 丁番バネ交換

2015年4月にお預かりのHERMES MEDOR メドール 丁番バネ交換です。
この2015.4月までは「対応不可」のご依頼ですが今回「バネの作成」を
請け負って下さる方が見つかり、実現しました。

TAG HEUERの修理箱ですが、この梱包が完璧。

2本、入っておりますが。

どちらも表のカバーがこの通り。本来は逆さにしてもカバーは動きません。

裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。

裏蓋の裏側もチェックして。

パッキンを外して劣化具合をチェックしますが異常は無し。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。

先ずは電池格納部をチェクします。というのもバネの作成までして
電池交換で動かないでは困ります。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

この竜頭パイプですが、かなりのサビ。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

ケースの内側もチェックして。本来はバネが効いてこういう置き方は出来ません。
フタが閉まってしまいますから。

ネジ付きのシャフトを抜いて。

フタが取れればバネが転がり落ちますが。足が片方、折れております。
お預かりの2本、どちらも同じ症状ですが。

今までは、残った「巻部分を伸ばして足とする」。
それでしのいできましたが、最近は伸ばすとポロポロ折れてしまう。
そこでネット検索して外注を受けて頂ける会社を探してみました。

この穴にバネの足が突き刺さってバネが効きます。
以前に「ブログでも紹介」したものが出来上がってきました。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

綺麗になったのですが。

竜頭パイプが無い。

洗浄器の底に落ちておりましたが、これは接着します。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。

2本お預かりの、こちら側ですが竜頭パイプが抜けるくらいなので
そこから湿気が入ったか電池交換では動かず。
結局は分解修理では無く「ムーブメント交換」となります。

ムーブメント交換が先に修理センターさんから上がってきて。

全体的にツヤが出て綺麗になったところで。バネの出来上がりを待ちます。

バネの別作が一ヶ月掛かって上がってきましてた。結構、密に情報交換しましたが
やはり最終的にはプロの感性に任せるのが一番。

バネの取付も完了しバンドを取り付け電池交換メンテナンス&ムーブメント交換完了です。

元の箱で発送します。

さてもう1本。

遊び革の状態もチェックします。

同じ時計で革ベルトの色が違うだけ。

裏蓋の裏側もチェックして。

裏蓋記載。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。

こちらは竜頭パイプに異常は無し。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

裏蓋も洗浄して綺麗になりました。

これが別作依頼で完成したバネですが既製のサイズや強さでは存在せず。
作って頂きました。流石はプロ!

自然な感じですが。

色がシルバーですが、これにメッキを掛けるとなると別の外注先を探す必要があり。
先ずは「バネを作って頂けるか?」が優先。

今までの様に、残った「巻部分を伸ばして足とする」では、文字盤を下向きにすれば
フタは開いてしまい。
フタを開けてもバネが効いていない感じで。おそらく走れば「カタカタ音が鳴る」
そんなレベルでした。

今回、ついに「バネの別作が出来」。
装着した感じでは良い具合になったと。となれば「前は良く無かったか?」
となりますが、オリジナルはバネがキツ過ぎて指を挟むと痛いくらい。

バネがキツいというか固いというか。言い換えれば「固い物は割れやすい」
その原理で経年劣化で割れていたのです。

今回のバネは”柔らかさがあります”。指を挟んでも痛くないでしょう。
その分、伸びやすい性質を持ちますが耐久性は、2015年5月に
お渡しして、これからお客様に使って頂いてまた、ご意見を聞く事にします。

このバネ
「電池交換メンテナンス+1.500円(交換料込み)」で受け付けます。

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