ご理解・ご了解がないと受付出来ない/RADO DIASTAR
2013.8.1お預かりのRADOですが、受付お断り対象です。
その理由は、先ず「角形カーブガラス」、割っても入手は不可です。
また既製パーツもありませんから割っても弁償は出来ません。
そのまま「ごめんさい」で返却です。
裏蓋は”はめ込みタイプ”ですが、錆びていたり堅いときは
「プレス器」を使うしかありません。
ところが全面総ガラスで金属コマをあてがう場所が無い。
閉まらない時は何とかしますが傷や変形はつきもの。
作業するには神経を使って時間が掛かって、弁償のリスクが大きいとなると
受けない方が得策となります。
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ご了解を頂いたので作業を進めますが、最悪はご自分でメーカー修理に出して頂く覚悟か、
「諦めて買い換えます」という覚悟でお申し込みください。
一度はお断りしましたが「了解と承諾を頂き」引き受ける事に成りましたが。
いくら弁償はしないと言っても神経を使う時計に変わりは無く。
それに、なるべくは「ゴメンナサイ、壊れました」とは言いたくないですし。
2本届いたうちの1本。どちらも「受付不可の対象」です。
セラミックバンドに両開きバックル。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で、竜頭が摘まみにくい状態になっております。
もっと大きなリング状の部品が付いていたと思うのですが、少し回しにくい。
これは「受付お断り対象の条件ではありません」。
でも外れ掛けで洗浄で外れそうと判断されればお断り対象です。
バックルの開閉もチェックします。竜頭回りや。
バックルには汚れが溜まっておりますが、洗浄で綺麗になるでしょう。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で右が裏蓋記載。’
これがムーブメントで。
パッキンを外して劣化具合をチェックします。
ムーブメント拡大。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
ガラスのベゼルを固定したネジを外します。
この状態から文字盤&ムーブを引き抜きます。
ピンセットの先の下にピンぼけで写っているのが、ガラスを内側から見たところ。
そのガラス周辺の黒い物がパッキンですが、取り外そうとピンセットで摘まんだら。
溶けており摘みだすことすれ出来ません。半固形状態ですから触ることも洗浄も出来ません。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
溶けたパッキンが文字盤周辺に接着剤のように、こびりついております。
親切心で、これを拭いて痛い目にあったことがあります。
抜け殻ですが、ケースに残った[]の字状のパッキン。
これは洗浄で流れてしまいます。再生不可ですから防水機能は落ちます。
汚れや錆びもあるので洗浄は避けられません。
この汚れですから洗浄を取るか防水機能を取るか?。
こういう記事を書くと「写真で判断しますからメールに添付でお知らせください」というようなご依頼が来ますがスルーとなります。
黒い部分が溶けたパッキンですから触らない様に。
ケースの汚れだけ拭き取ります。洗浄する方がどれだけ手間が省けるか。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。パッキンは見事に流れてしまいました。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
ネジも洗浄して綺麗に。
裏蓋も洗浄して綺麗になったところでパッキンを戻して。
バンドを取り付け電池交換メンテナンス完了です。綺麗になっても防水機能が著しく落ちる電池交換となります。裏蓋も無事に閉まりましたが深呼吸ものです。
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