ご理解・了解がないと受付不可の/TISSOT TOUCH

2013.8.1お預かりのTISSOT TOUCH電池交換メンテナンスです。
この時計、2013年7月ころまでは受けておりましたが以降「受付は中止しました」
この腕時計、2010年10月にもお預かりしておりますが、今回は不可です。が
ご了解を頂き作業を進めることに。

表示しておりますが「一度、消えたがしばらくして電池が復帰したのか表示した」という事ですから「電池切れの可能性大」。
ただ前回のお預かりが2010年ですから、リチュウム電池が3年で電池が切れるか?

2本届いたうちの1本。どちらも「受付中止」品目。
どちらも「特殊事項:NCNR弁償・返金は求めない」という事をご了解頂いてから作業になります。

中止項目でこのコテコテ感では、恐ろしくて触れません。

裏蓋の裏側もチェックして。

裏蓋を外した茶色いものが本来の裏蓋の役目を果たします。時計をぬれたタオルに乗せただけで真っ黒になります。基本的にこういう時計は「湿気により不具合が発生しやすい状態になっております」。よって、こちらとしてはリスクが高い時計となります。

まずは汚れを拭き取って。

この写真が何かというとガラス面が「タッチ・センサー」になっており。その
ガラス内の配線が”天気図”のように見えます。
これが洗浄をすると若干目立つようになり。ガラスにシミが出来ていると誤解されます。
これも原因ですが、他の物よりも手間暇掛かってクレームのリスクが高いので受付は中止することにしました。

パッキンを外して劣化具合をチェックします。

裏蓋のネットも洗浄します。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。この大きな電池蓋開けると足が折れる場合があります。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

ケースの内側もチェックします。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。

電池を入れて動作確認。

裏蓋を閉めますが表示が消えます??

裏蓋も洗浄して綺麗になりました。

蓋で押さえたら表示が消えた???よくみるとマイナス端子の根元に金属疲労のような亀裂が。

摘まんでみたらポロリと取れた。これで弁償を求められたらたまったものでは無い。
やはり触らない方が無難の時計ですね。

全体的にツヤが出て綺麗になったところで。修理センターへ送ります。

あのコテコテのままでは”痛みが激しいと判断され”断られるかも知れませんが、
綺麗にしているので直して頂けるか?
問題はパーツがあるかないかです。専用パーツでしか直らない場合はお手上げですから。
その場合は「NC・NR」となりますが、こちらも費用は頂けず無駄な作業になります。
となるなら最初から触らない方が賢明という判断になります。

修理センターさん、専用のパーツは無理なので代用品ではありますが
「マイナス端子を作って、ハンダ付けしてくれました」。さすが!。

盆前に到着で、即の発送となりました。
この時計は高く付いても「メーカーへのご依頼」がお勧めです。

追記

このタイプは過去には、洗浄してからガラス面のタッチセンサー部分が模様の様に目立つようになったとのクレームもありますから洗浄はお勧めではありません。
またバンドの脱着も手間が掛かりすぎますから受付不可です。
「受付不可項目了解致/15.000円まで修理費OK」のご了解があれば受付可能ですが
それでも都合で「洗浄無しコース」に変更する可能性はありです。
そしてマニュアルを持っておりませんから「時間を合わせ無し」で送りますからご自分で修整宜しくお願いいたします。触っていたら合わせられますが20〜30分も触って居る事は珍しくなく。手間も掛かりますし、電池の消耗も激しいと思われます。

「NC・NRで弁償は求めません。作業はしますが一切の責任は負いません。」という。
お客様が不利の条件でないと受付不可ですから。実質上「受付不可能」としております。

 

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