時計の電池交換/GRAND SEIKO 8J56-8010
2012年4月24日お預かりのGRAND SEIKO 8J56-8010電池交換メンテナンスです。
「水滴が付いて止まった」という事ですが。錆びていれば手の施しようが無い。
ステンレス板巻きバンドに三つ折れダブルロックバックル。グランドで板巻きはあり得ないので既製に交換されておりますが見事なマッチング。見ただけでは既製に見えないコーディネートには驚き。
微調整部分の位置をチェックしておきましょう。
ベルトごと洗浄でバックルも綺麗に。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で右が裏蓋記載。
弓環の汚れや裏蓋の裏側もチェックします。
裏蓋を開けると耐磁プレートがムーブメントを覆っていますがサビが。
これがムーブメントですがパッキンが硬化して役目を果たしていない。
ムーブメント拡大。ムーブメント自体にサビは見られないです。
巻芯のサビが気になりますが根本ですから。これが先端に近いほど致命的。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
電池格納部をチェックしますが。
錆びた粉が、これはそのまま放置します。触ると余計に状態を危なくします。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
パッキンは交換してシリコン塗布をしてケースに戻します。
外したパーツを戻していき電池を入れて動作確認で動きました。全体的にツヤが出て綺麗になったところで。
ベルトを取り付け電池交換メンテナンス完了です。翌日も時間は合っておりますので大丈夫でしょう。ただ「要OH」の状態ではありますが。
ところが翌日、発送の準備をしていたら止まっておりまして、やはり分解修理ですか。
職人さんにみせたところ「水入りパターンは数ヶ月で回路不良が起こる確率が高い」との事と、ムーブのサビ具合からは「メーカー修理」がベストと言うことで職人さんの店からメーカーへ。こうなると費用も大きくなってきます。
メーカーの見積は
「分解修理で26.000円」裏蓋が腐食しているので交換が必用ですが別途9.000円掛かるので任意ということでした。
今回は「裏蓋交換は無し」ということで26.000円で進める事に。
連休も挟んだので、丁度「一ヶ月のお預かり」となりました。裏蓋交換はしなかったので注意事項として。
分解修理後の写真も撮りたいですが流石にメーカー修理後の裏蓋を開けるのは止めておきましょう。