時計の電池交換/SEIKO SCUBA 7T92-0BD0
2013.10.10お預かりのSEIKO SCUBA 7T92-0BD0電池交換メンテナンスです。
ねじ込み竜頭が閉まらない状態です。
微調整位置をチェックします。
微調整位置からもベルト調整部分も、ラグ部も。ピンは全てサビで動かず。
この瞬間「1.000円までなら」との記載だったので4.000円では不可で返却と思いましたが。
バックルの本来外せない部分が簡単に外れました。
ベルトごと洗浄でバックルの汚れも綺麗に。
ねじ込み竜頭ですが、なめていたら手立てはなしです。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。電池押さえが変形しておりご自分で触れたか?
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
巻芯のサビは洗浄で綺麗になるでしょう。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
プッシュボタンが裏側から見ると錆びております。
抜くだけでも一苦労でしたが、プッシュボタンのストッパーはサビで壊れているし。プッシュボタンのパッキンはカスカスになって使い物にならない。
どちらのプッシュボタンも同じ状態。
目盛リングは外してケースごと洗浄します。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ました問題はここから。
ここまで来たら、もう引き返せません。
プッシュボタンのパイプは洗浄して綺麗になりました。
ただプッシュボタンはそうもいかず。
プッシュボタンのパッキンは交換します。ところがプッシュボタンを装着しても動かない。
仕方がなく分解しますが。
このパーツが錆びて食いつくのです。
サビは落としてバネも洗浄します。
一個一個手作業で錆び落として、グリスアップしながら組み立て。
問題無く動くようになりましたがサビ落としがあるので1時間は余分に掛かります。
ところが今度はねじ込み竜頭のネジが締まらない。
よく見ると竜頭の底に、サビた粉が溜まって固着したうえに層になっている。
この段階で「+1.000円」の範囲内では無理ですが、ここで中止返却という訳にもいかず。
これは根気よく削っていくしかありません。さらに20分、サビ落とし。
やっと底の金属が見え、やっとねじ込み竜頭が閉まりました。
外したパーツを戻していき電池を入れて動作確認。ストップウォッチもゼロ位置合わせも動作するようになりました。
かなりの仕事量になってしまいましたが、何とか綺麗になりました。
これで5.000円ですが「電池交換&洗浄3.000円コース+1000円まで」でしたから予算オーバーですが、作業の流れによる都合ですから仕方がありませんか。