時計の修理受付例/SEIKO QZ 0923-8000 G分解修理

2012年3月22日お預かりのSEIKO QZ 0923-8000 G分解修理です。ご依頼には「グランドセイコ- 0923 8000T」とありましたがこれはグランドでは無いですね。

メタルバンドは既製に交換されております。

微調整部分の位置をチェックしておきます。

それにしても文字盤にまで茶色い粉が。これは表からでは無く、文字盤の下から浮き出てきたものですから如何に内部が錆びているか伺えます。さて分解修理で動くのか?

裏蓋は”はめ込みタイプ”で右が裏蓋記載。最後の「G」の記載はガラスが「G構造」であることを示します。これがあるとガラス交換は高くなります。というか普通ではもう無い。

裏蓋の裏側もチェックします。

裏蓋を開けると耐磁プレートがムーブメントを覆っています。

金属のスペーサーとケースの隙間が緑色になっておりますがサビでビッシリ。

スペーサーを取り外しますがご覧の通り。

中の耐磁プレートもこの通り。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。ムーブメントには大きなダメージは無く。ただ錆びた粉が全体に散らばっております。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

大まかに文字盤周辺の茶色い粉を拭き取っていきますがカレンダーの所が不自然。

文字盤とムーブメントの間にもう一枚金属の板がありますが、それが回転するので数字が隠れる。となると「文字盤のエト足が折れた」現象。これがあると”エト足付け”で「職人さんから別の職人さんへの依頼が発生し納期は軽く1ヶ月になります。」分解修理だけなら職人さん一人なので1週間ほどですが。

ケースの内側ですがサビでビッシリ。洗浄の前に手作業でかなりサビ落としをしないと綺麗にはなりません。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。

金属のスペーサーも洗浄して綺麗になりました。

外したパーツを戻していき電池を入れて動作確認。

ベルトも洗浄して綺麗になりました。

分解修理だけなら7日納期でしたが「エト足付け」が発生し1ヶ月掛かりました。そこへ父の葬儀が重なり遅くなるお連絡も忘れておりご迷惑おかけしました。職人さんから戻ってきたところでパッキンを装着し。

全体的にツヤが出て綺麗になったところで。

ベルトを取り付け電池交換メンテナンス&分解修理&エト足付け完了です。

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