時計の電池交換/G-SHOCK DW5900/914ガラスの曇り取り

2014.7.31お預かりのG-SHOCK「ガラスの曇り取り」のご依頼です。
当然、お断りのご依頼内容です。

というのも「白く曇った症状はガラスの曇りより文字盤部分の変色」だからです。
ガラスを外して拭いても改善しない場合が多く。
また外したガラスが戻せなくなる事があり得ます。
よって「作業に失敗したら廃棄でOKという、お覚悟なら」という事で到着。
正直あとから「残念です」というメールの文字は見たく無いですから、
なるべくならやりたくない作業です。

2個到着ですが一つはムーブメントは無しでケースのみ。

先ずはムーブメントが入った方から。

もうかなり古いモデルで「オールド・クォーツ」の扱いでもあります。

裏蓋の裏側もチェックして。

裏蓋を開けるとスペーサーがムーブメントを覆っております。

これがムーブメントで。

これが取り出した液晶&ムーブメント。

ケースの内側もチェックします。この黒いプラスチック部分が文字盤です。
裏蓋側の表面はツヤがある状態で綺麗であり拭くことも簡単。
ただ表側はガラスとの隙間にある為に「ガラスを外せない限り拭けません」

ガラスを外します。ガラスの曇りもありますが主に文字盤が曇っている事が分かります。

ガラスのプラスチック・パッキンを外します。これが断る原因でもあります。
このパッキン、外した時に伸びていれば戻すことが出来なくなります。
勿論、交換のパーツは存在しませんし代用品・既製品さえ存在しません。
(ネット上では、レプリカのベゼル・カバーやウレタンバンドが売られているそうで驚きですが、まさかガラスやガラスパッキン・文字盤までは流通していないでしょう)

これが文字盤ですが”断る理由”として文字盤の表側というのはつや消しの状態。
というか何故か粘着質になっておりベタベタします。
指で持てば机に置くのが苦労するくらい。
粘着質なので綿棒等で拭けば、毛羽が付着してゴミだらけになるでしょう。
かといって洗浄すれば白や黄色い文字は全て消えるでしょうし。
だから断るしか無い訳ですが、今回は廃棄覚悟ですから思い切って拭いてみます。

そのままではゴミを付着させるだけですからエタノールを染みこませてから軽く拭きます。
綿棒に付いた青い色は黒く見える塗装が落ちております。
文字がある程度消えてしまうのは仕方がありません。
そこまで気を遣うなら触るな!って作業になります。

偶然かどうか分かりませんが綺麗になりました。
とても完璧と言える綺麗さではありませんが。さて
問題はガラスを装着する時にパッキンが潰れないか。

何とか入りました。入っただけでは無く。プレス器で押しつけるので割れる危険も大いに有り。神経を使う作業が続くのも触りたくない理由ですが。

ある程度、G-SHOCKを触れるお方の様ですから電池交換は無しです。少しでも安い方が良いでしょうしご自分で出来るでしょう。

さてもう一つ。ケースのみの分。

先ずはガラスを外します。外すときにミキミキ〜っと、音がしますから怖いですよ。

こちらは文字盤の曇りは少なめです。

パッキンを外して。

黒い物の上に置けばいかに曇っていたかがわかります。

一つが上手くいったので、こちらも簡単とは限らないのが時計の世界。

粘着質状態なので元から毛羽が一杯付いております。

こちらも何とか無事に拭き取り成功。

ガラスの装着も無事に完了。

どちらも到着時よりは綺麗になりました。廃棄になる事は免れましたね。
今回「文字盤拭き:2.000円」が2個で「4.000円」ですか。
これベゼル・カバーやベルトが付いていたら作業で分解してバラバラになる危険もプラスです。
勿論ですがこの2個が上手くいったから他のG-SHOCKも上手くいく保証などありません。
私としても文字盤拭きは今回初めての経験でしたから。
廃棄のお覚悟があれば受けましょう!

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